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2009
10/19
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草祭 / 恒川 光太郎 |
どの作品も、草の匂いが感じられる作品だった。
恒川光太郎の作品は、俺が小さい頃に感じた事がある目に見えないモノが描かれている。
懐かしい・恐ろしい・ワクワクする・不思議・不安・暖かさ…の『空気』を言葉にしたものが恒川光太郎の作品なのだ。
『草祭』に収録されている作品は、婆ちゃんから聞かされた昔話のような感じがした。
他の作品同様、桃源郷や隠れ里といった世界と、その住人が登場する。
短編集だが、各作品の登場人物が何かしら関連があるので長編作品のように感じられる。。
特に好きな作品が『屋根猩猩』,『天化の宿』,『朝の朧町』だ。
『屋根猩猩』は、その地域の人々が昔から承知している不思議な現象(?)だ。
タカヒロに言わせると、自然に守り神的な存在になってしまうという。
自然に自分の成すことが分かるという。
周囲も自然に認めるという。
美和じゃないが、俄かには信じられない話だ。
そこで鎮守様や、庚申様の祭りを思い出した。
誰が決めたのか分からないが、代々受け継がれるものってヤツだ。
口伝えで代々受け継がれていく目に見えないモノ。
こういったもんは、普段は誰も気にも留めないが、無くなりもしないんだよなぁ。
庚申様の祭りは、小さい頃には妙に興奮する祭りだった。
夜に子供だけが集まって、お菓子を貰いにいくというもんだった。
話と関係ないことばっか思い出すなw
『天化の宿』は、非常に興味をそそられたゲームが登場する。
ゆうかは、タッペイ・コウヘイという双子に『苦を解く』為に不思議な家に連れてこられる。
そこで、人生ゲームのようなカードゲームのようなゲームを行う。
優しさの中にある不気味さ・恐ろしさでゾクゾクとする作品だった。
感情移入して読むと、さらにドキドキupだ。
しかし何故ここまで親切なのか、彼らの目的が最後までわからなかったなぁ。
『朝の朧町』は、魅了されてしまうような町が登場する。
冴えないオヤっさんが、こんな魅力的な町を作っているとは想像もつかないだろう。
幻影の中の町、心が折れてる人にはたまらん町だ。
この作品だけは、舞台が他の作品と違う町なのだが、読み進むにつれ、最初の『けものはら』に繫がるようになるのが面白い。
やはり、不思議なこの世界から抜けても、すぐ隣には異世界があるという事なんだろうか。
これで『恒川 光太郎』の作品を全部読んでしまった。
もう一度、他の作品を再読したくなった。
- けものはら
- 屋根猩猩
- くさのゆめがたり
- 天化の宿
- 朝の朧町
恒川 光太郎
満足度 : ★★★★★
新潮社 2008/11
単行本 ( 4103130415 )
[ 価格 ] ¥1,575
[ 中古 ] ¥836
単行本 ( 4103130415 )
[ 価格 ] ¥1,575
[ 中古 ] ¥836
満足度 : ★★★★★
内容(「BOOK」データベースより)
団地の奥から用水路をたどると、そこは見たこともない野原だった。「美奥」の町のどこかでは、異界への扉がひっそりと開く―。消えたクラスメイトを探す雄也、衝撃的な過去から逃げる加奈江…異界に触れた人びとの記憶に、奇蹟の物語が刻まれる。圧倒的なファンタジー性で魅了する鬼才、恒川光太郎の最高到達点。
団地の奥から用水路をたどると、そこは見たこともない野原だった。「美奥」の町のどこかでは、異界への扉がひっそりと開く―。消えたクラスメイトを探す雄也、衝撃的な過去から逃げる加奈江…異界に触れた人びとの記憶に、奇蹟の物語が刻まれる。圧倒的なファンタジー性で魅了する鬼才、恒川光太郎の最高到達点。
恒川光太郎の作品は、俺が小さい頃に感じた事がある目に見えないモノが描かれている。
懐かしい・恐ろしい・ワクワクする・不思議・不安・暖かさ…の『空気』を言葉にしたものが恒川光太郎の作品なのだ。
『草祭』に収録されている作品は、婆ちゃんから聞かされた昔話のような感じがした。
他の作品同様、桃源郷や隠れ里といった世界と、その住人が登場する。
短編集だが、各作品の登場人物が何かしら関連があるので長編作品のように感じられる。。
特に好きな作品が『屋根猩猩』,『天化の宿』,『朝の朧町』だ。
『屋根猩猩』は、その地域の人々が昔から承知している不思議な現象(?)だ。
タカヒロに言わせると、自然に守り神的な存在になってしまうという。
自然に自分の成すことが分かるという。
周囲も自然に認めるという。
美和じゃないが、俄かには信じられない話だ。
そこで鎮守様や、庚申様の祭りを思い出した。
誰が決めたのか分からないが、代々受け継がれるものってヤツだ。
口伝えで代々受け継がれていく目に見えないモノ。
こういったもんは、普段は誰も気にも留めないが、無くなりもしないんだよなぁ。
庚申様の祭りは、小さい頃には妙に興奮する祭りだった。
夜に子供だけが集まって、お菓子を貰いにいくというもんだった。
話と関係ないことばっか思い出すなw
『天化の宿』は、非常に興味をそそられたゲームが登場する。
ゆうかは、タッペイ・コウヘイという双子に『苦を解く』為に不思議な家に連れてこられる。
そこで、人生ゲームのようなカードゲームのようなゲームを行う。
優しさの中にある不気味さ・恐ろしさでゾクゾクとする作品だった。
感情移入して読むと、さらにドキドキupだ。
しかし何故ここまで親切なのか、彼らの目的が最後までわからなかったなぁ。
『朝の朧町』は、魅了されてしまうような町が登場する。
冴えないオヤっさんが、こんな魅力的な町を作っているとは想像もつかないだろう。
幻影の中の町、心が折れてる人にはたまらん町だ。
この作品だけは、舞台が他の作品と違う町なのだが、読み進むにつれ、最初の『けものはら』に繫がるようになるのが面白い。
やはり、不思議なこの世界から抜けても、すぐ隣には異世界があるという事なんだろうか。
これで『恒川 光太郎』の作品を全部読んでしまった。
もう一度、他の作品を再読したくなった。
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