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2009
06/13
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鎖 / 乃南 アサ |
乃南 アサ「音道貴子シリーズ」。
刑事ドラマのようなサスペンス小説だ。
「未練」を読んだ時、「鎖」を読もう!と思ったはいいが、
気づけば、かなり時間があいてしまった。
読み始めた頃は、「よくある殺人事件」,
「組まされた相方が癖のある性格」、
「珍しく主人公が誘拐(?)される話」などと気楽に構えていた。
長い。
どこまでこの緊張感が続くんだ?
果てがないんじゃないか?と思ってしまうほど長い。
たしかに上・下分かれており長編なのだが、
「長い」というのは文字数の事ではない。
音道貴子(主人公)が置かれた耐え難い状況の事だ。
恐怖・怒り・疲労・悲壮・諦め・哀れみ…
貴子の感情が最初はヒタヒタと、そして徐々に量を増し、
追い払っても追い払っても頭の中に押し寄せてくる。
読んでいるこっちですら混乱し、
何時間/何日経ったのか分からなくなってくる。
表の表情だけでは絶対に分からない細かな心理描写に
ぐいぐい引き込まれる。
感情移入しすぎると、読み手も精神的に疲れてしまうだろう。
犯人の逮捕と、拉致された貴子を救出すべく動き出す刑事たちが、
モタモタしてる雰囲気などは、逆にリアルぽく感じられる(笑)
タイトルの「鎖」が、作品の全てを物語っていると思う。
「貴子につけられた鎖」、をはじめ、
「人生の呪縛から逃れられない登場人物」、
「人質を捕らえられてるが故に動けない刑事たち」、
それらの場面の要所要所に出てくる。感じられる。
そしてそれは、人間は常に見えない何かから足掻きもがき苦しんでいる。
という事なのかもしれない。
このシリーズをいたく気に入ってるので大絶賛したいが、
逆に言えば、前作の登場人物が今回も登場するので
「凍える牙」「花散る頃の殺人」を読んでいないと
面白さは半減するかもしれない。
最後まで気になったのは、「貴子がすぐに殺されなかった理由」だ。
動機付けとしては、少し曖昧だった気がした。
刑事ドラマのようなサスペンス小説だ。
「未練」を読んだ時、「鎖」を読もう!と思ったはいいが、
気づけば、かなり時間があいてしまった。
乃南 アサ
満足度 : ★★★★★
新潮社 2003/11
文庫 ( 4101425310 )
[ 価格 ] ¥660
[ 中古 ] ¥1
文庫 ( 4101425310 )
[ 価格 ] ¥660
[ 中古 ] ¥1
満足度 : ★★★★★
内容(「BOOK」データベースより)
東京都下、武蔵村山市で占い師夫婦と信者が惨殺された。音道貴子は警視庁の星野とコンビを組み、捜査にあたる。ところが、この星野はエリート意識の強い、鼻持ちならぬ刑事で、貴子と常に衝突。とうとう二人は別々で捜査する険悪な事態に。占い師には架空名義で多額の預金をしていた疑いが浮上、貴子は銀行関係者を調べ始める。が、ある退職者の家で意識を失い、何者かに連れ去られる。
東京都下、武蔵村山市で占い師夫婦と信者が惨殺された。音道貴子は警視庁の星野とコンビを組み、捜査にあたる。ところが、この星野はエリート意識の強い、鼻持ちならぬ刑事で、貴子と常に衝突。とうとう二人は別々で捜査する険悪な事態に。占い師には架空名義で多額の預金をしていた疑いが浮上、貴子は銀行関係者を調べ始める。が、ある退職者の家で意識を失い、何者かに連れ去られる。
乃南 アサ
満足度 : ★★★★☆
新潮社 2003/11
文庫 ( 4101425329 )
[ 価格 ] ¥580
[ 中古 ] ¥1
文庫 ( 4101425329 )
[ 価格 ] ¥580
[ 中古 ] ¥1
満足度 : ★★★★☆
内容(「BOOK」データベースより)
貴子が目を覚ますと、廃屋に監禁され、鎖で手足を縛られていた。一方、行方不明の貴子を救出するため特殊班が編成され、かつて彼女と組んだ滝沢刑事も加わる。やがて犯人らの巧妙な現金奪取計画が明らかになり、貴子も犯人の中の女性を説得し、懸命に本部との連絡を試みる。が、特殊班はなかなか潜伏先に辿り着けない。ついに貴子の気力・体力も限界に―。傑作『凍える牙』の続編。
貴子が目を覚ますと、廃屋に監禁され、鎖で手足を縛られていた。一方、行方不明の貴子を救出するため特殊班が編成され、かつて彼女と組んだ滝沢刑事も加わる。やがて犯人らの巧妙な現金奪取計画が明らかになり、貴子も犯人の中の女性を説得し、懸命に本部との連絡を試みる。が、特殊班はなかなか潜伏先に辿り着けない。ついに貴子の気力・体力も限界に―。傑作『凍える牙』の続編。
読み始めた頃は、「よくある殺人事件」,
「組まされた相方が癖のある性格」、
「珍しく主人公が誘拐(?)される話」などと気楽に構えていた。
長い。
どこまでこの緊張感が続くんだ?
果てがないんじゃないか?と思ってしまうほど長い。
たしかに上・下分かれており長編なのだが、
「長い」というのは文字数の事ではない。
音道貴子(主人公)が置かれた耐え難い状況の事だ。
恐怖・怒り・疲労・悲壮・諦め・哀れみ…
貴子の感情が最初はヒタヒタと、そして徐々に量を増し、
追い払っても追い払っても頭の中に押し寄せてくる。
読んでいるこっちですら混乱し、
何時間/何日経ったのか分からなくなってくる。
表の表情だけでは絶対に分からない細かな心理描写に
ぐいぐい引き込まれる。
感情移入しすぎると、読み手も精神的に疲れてしまうだろう。
犯人の逮捕と、拉致された貴子を救出すべく動き出す刑事たちが、
モタモタしてる雰囲気などは、逆にリアルぽく感じられる(笑)
タイトルの「鎖」が、作品の全てを物語っていると思う。
「貴子につけられた鎖」、をはじめ、
「人生の呪縛から逃れられない登場人物」、
「人質を捕らえられてるが故に動けない刑事たち」、
それらの場面の要所要所に出てくる。感じられる。
そしてそれは、人間は常に見えない何かから足掻きもがき苦しんでいる。
という事なのかもしれない。
このシリーズをいたく気に入ってるので大絶賛したいが、
逆に言えば、前作の登場人物が今回も登場するので
「凍える牙」「花散る頃の殺人」を読んでいないと
面白さは半減するかもしれない。
最後まで気になったのは、「貴子がすぐに殺されなかった理由」だ。
動機付けとしては、少し曖昧だった気がした。
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